-フュージョンエネルギーの実現に向け、FASTプロジェクトの推進を加速-
フュージョンエネルギーの実現に取り組むStarlight Engine株式会社(以下、当社)は、第三者割当増資により、総額60.6億円の外部資金の調達を初めて実施しました。グローバル・ブレイン株式会社※1をリード投資家に、電力、建設、不動産、通信、金融、素材メーカー、大学系ベンチャーキャピタル、海外ベンチャーキャピタルと、幅広い業界を代表する合計17※2の新たな投資家を迎えました。
本調達により、当社は2030年代のフュージョンエネルギー発電実証を目指す「FAST(Fusion by Advanced Superconducting Tokamak)」プロジェクトについて、実機建設を見据えた工学設計、研究開発、サイト・規制対応、サプライチェーン構築を加速するとともに、プロジェクト推進に不可欠な人財・組織体制強化を図ります。そしてその先の商用プラントの実現と社会実装を見据え、フュージョンエネルギー産業の創出に取り組んでまいります。
※1:グローバル・ブレイン株式会社が運営する複数ファンドによるリードポジション
※2:グローバル・ブレイン株式会社は同社が運営する5ファンドから出資
■資金調達の背景
世界では、米国や中国を中心に、フュージョンエネルギーの発電実証、商用化、そして社会実装を見据えた開発競争が加速しています。日本においても、2030年代の発電実証が国家戦略に位置づけられ、スタートアップ等による技術開発支援や官民投資ロードマップの検討など、研究開発段階から社会実装・産業化段階への移行に向けた政策的な後押しが本格化しています。
こうした状況を追い風に、当社は民間が主導する発電実証とその先の商用化・社会実装に向けて、産学連携のフュージョンエネルギー発電実証プロジェクト「FAST(Fusion by Advanced Superconducting Tokamak)」を推進しています。FASTにはトカマク型を採用しており、国際熱核融合実験炉(ITER)や日欧共同プロジェクト「JT-60SA」を通じて国立研究機関や大学などの研究者たちが長年にわたり積み上げてきた研究実績と実験データ、そしてものづくりの産業基盤を最大限活かしています。加えて、FASTの設計・開発には日本で有数のトカマク装置やプラズマの研究者をプロジェクトメンバーとして迎えており、現在は工学設計と建設準備を着実に進めています。
今後さらに事業推進のスピードを高めていくためには、FASTとその先の商用プラントの設計活動や技術開発を加速する必要があります。また、設計や開発を支える共同研究やパートナーシップの拡大も欠かせません。これらを推進していくためには、当社組織の急速な成長が不可欠です。そのために当社は、今年4月より新たな執行体制を構築し、事業推進と並行して人財・組織体制強化に向けた取り組みを本格的に進めています。具体的には今後2年間で200名規模の組織体制へと成長させることを計画しており、採用活動を強化しています。今回初となる外部からの調達で得た資金を最大限活かし、これら取り組みを進めてまいります。

■資金調達の概要
調達額:
60.6億円 *累計調達額も同額
調達目的:
- 設計活動、技術開発への投資の加速
- 共同研究、パートナーシップの拡大・加速
- 人財・組織体制強化に向けた採用活動の強化
引受先:
※リード投資家、リード投資家のLP、リード投資家の共同出資会社、以降五十音順にて掲載
- グローバル・ブレイン株式会社 *リード投資家
- 三井不動産株式会社
- KDDI新規事業育成5号投資事業有限責任組合
- 東急建設株式会社
- 富国生命保険相互会社
- ソニーフィナンシャルベンチャーズ&グローバル・ブレインフロンティア株式会社
- AV, formerly known as Airbus Ventures
- 京都大学イノベーションキャピタル株式会社
- 株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ
- K4V Vital Platform Fund 1号 投資事業有限責任組合 (関西電力グループ)
- 大和企業投資株式会社
- 株式会社フジクラ
- 古河電気工業株式会社
- 株式会社みずほ銀行
- BRICKS FUND TOKYO(三菱地所株式会社のCVC)
- 株式会社三菱UFJ銀行

■代表取締役社長CEO 菊地清貴からのコメント

このたびの資金調達に際し、当社の挑戦にご賛同・ご支援くださった皆様に、心よりお礼申し上げます。
フュージョンエネルギーによる発電実証、そしてその先にある社会実装は、一企業の努力のみで成し遂げられるものではありません。産業界、アカデミア、政府・自治体、地域社会など、多くの皆さまと連携しながら進めるべき大きな挑戦です。当社は、その中核を担う企業となるべく、ミッションに掲げる「私たちが、フュージョンエネルギーを実現する」という決意のもと、日々その責任の重さを強く意識しながら事業に邁進しております。
今回、初めて外部からの資金調達を実施し、設立から約1年でありながら、大変大きなご期待をいただきました。これは、フュージョンエネルギーに対する大きな期待であると同時に、当社のビジョンと実行力に対する力強い信任の表れであると受け止めております。
本調達により得られた資金を最大限に活用し、FASTプロジェクトの工学設計、研究開発、共同研究・パートナーシップ、サイト・規制対応、サプライチェーン構築、そして人財・組織体制の強化を加速します。
当社は、2030年代の発電実証およびその先の商用プラント実現と社会実装に向け、フュージョンエネルギーの実現への歩みを着実に進めてまいります。
■各投資家からのコメント
※リード投資家、リード投資家のLP、リード投資家の共同出資会社、以降五十音順にて許諾をいただいたコメントを掲載
グローバル・ブレイン株式会社
ディレクター 瓜本 哲也氏
近年、脱炭素化とエネルギー安全保障に向けた国際的な機運の高まりを背景に、フュージョンエネルギーは次世代エネルギー源として世界的な注目を集めており、民間資本の参入と技術革新が加速しています。その中でもStarlight Engineはフュージョンエネルギーの社会実装に向けた素晴らしい経営陣、高い技術力、産官学連携のプロジェクト推進力を有していると評価し、今回資金調達においてリード出資を決定しました。この出資を機にStarlight Engineの事業成長を多角的に支援して参ります。
三井不動産株式会社
執行役員 イノベーション推進本部 ベンチャー共創事業部長 髙波 英明氏
三井不動産は、産業デベロッパーとして、新たな産業の創造と社会実装に向けた挑戦を重要な取り組みと捉えています。Starlight Engineは、フュージョンエネルギーによる発電の社会実装を目指し、将来のエネルギー供給のあり方に新たな可能性を切り拓く存在です。同社の構想力と実行力に大きな期待を寄せるとともに、同じ志を持つパートナーとして、その挑戦に共に取り組んでまいります。
KDDI株式会社
オープンイノベーション推進本部 副本部長 舘林 俊平氏
世界のエネルギー需要が増え続ける中、CO₂を出さず安定した電力を供給できるフュージョンエネルギーは、カーボンニュートラルとエネルギー安全保障の両立を実現しうる技術として、注目が高まっています。Starlight Engineは、発電実証プロジェクト「FAST」を通じてフュージョンエネルギーの実用化に向けて着実に歩みを進めており、その技術力と実行力に大きな期待を寄せています。KDDIは本出資を機に、通信基盤・AI基盤をはじめとするグループのアセットを活かし、フュージョンエネルギーの社会実装を後押しするとともに、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
東急建設株式会社
執行役員 価値創造推進室長 信貴 弘恵氏
この度、当社CVCファンドよりStarlight Engine社へ出資させていただけることを、大変嬉しく思っております。フュージョンエネルギーは、次世代の脱炭素エネルギーとして注目されており、日本にとっても重要な取り組みであると認識しております。
当社は長期経営計画”To zero, from zero.”における提供価値の一つとして「脱炭素」を掲げています。今回の出資を通じて、フュージョンエネルギーを含むクリーンエネルギー領域の技術・社会動向への理解を深めるとともに、クリーンエネルギーを活用した地産地消型のまちづくりや、それを起点とした研究機関・人材の集積など、都市開発と融合した取り組みの可能性について、Starlight Engine社とともに検討してまいります。
ソニーフィナンシャルベンチャーズ&グローバル・ブレインフロンティア株式会社
代表取締役社長 番所 健児氏
フュージョンエネルギーの実現は、持続可能で安定的なエネルギー供給を通じて、気候変動をはじめとする社会課題の解決に貢献し得る重要な取り組みであり、将来の社会・産業の発展を支える大きな可能性を有していると考えています。
弊社は、2030年代の発電実証という高い目標の実現に向け、技術開発と社会実装の両面から挑戦を続けるStarlight Engine株式会社の志に強く共感しています。その歩みを長期的な視点で支援し、次世代のエネルギー基盤の実現と持続的な価値創出に貢献してまいります。今後の着実な前進を大いに期待するとともに、その挑戦が新たな産業の広がりにつながることを願っています。
AV, formerly known as Airbus Ventures
アソシエイト キム ヒョンウン氏
フュージョンエネルギーは今、研究・実証の段階から、社会実装に向けた製造・エンジニアリングの実践段階へと移行しつつあります。日本が長年培ってきたフュージョンエネルギー領域における技術的優位性、京都フュージョニアリングをはじめとする国内外エコシステムとの強固なネットワーク、経験と実行力を兼ね備えたチーム、そして本ラウンドを含めた資金基盤。これらの強みが揃うことで、同社はフュージョンエネルギーの商業化に向けた開発を加速し得るチームだと確信しています。
今後、日本を起点としたフュージョンエネルギーの商業化の実現に向けて、同社の成長を支援してまいります。
京都大学イノベーションキャピタル株式会社
執行役員 投資第一部 部長・事業企画部 シニア・マネジャー 八木 信宏氏
京都大学は、京都フュージョニアリングをはじめ、フュージョンエネルギー産業の発展に関わる知と人材を育んできました。また、湯川秀樹博士に象徴されるように、基礎科学の力で未来を切り拓いてきた知の系譜を有しています。
Starlight Engine株式会社は、フュージョンエネルギーを研究開発にとどめず、核融合発電事業として社会実装することに挑戦する企業です。京都iCAPは、大学発の知と技術を社会へつなぎ、新たな産業を創生するというミッションのもと、同社の挑戦を支援してまいります。
株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ
プリンシパル 友野 直人氏
脱炭素とエネルギー安定供給という地球規模の課題に対し、フュージョンエネルギーによる発電実証を目指す「FAST計画」は極めて重要な挑戦です。Starlight Engineは、日本に蓄積された卓越した研究実績と確かな技術力を統合し、商業化への現実的なアプローチを主導しています。KIIはインパクトファンドを運営する大学VCとして、産学連携での技術開発やIMM支援を通じ、フュージョン技術の社会実装を後押しし、未来の基幹産業創成に貢献してまいります。
関西電力株式会社
執行役常務 桑野 理氏
この度、エネルギー業界に革新をもたらす可能性のあるフュージョンエネルギーの社会実装を推進する、Starlight Engine様に賛同し、出資を行いました。フュージョンエネルギーは、燃料資源の偏在がなく、発電時に二酸化炭素を排出しない特徴を有していることから、将来の実用化に向けた技術開発が進められており、また、資源・エネルギー分野等の幅広い産業への波及も期待されています。当社グループは、本出資を通じて、将来の電源のゼロカーボン化を見据えた探索の一環としてフュージョンエネルギーに関してさらなる知見の獲得や技術開発への協力に取り組んでまいります。
大和企業投資株式会社
代表取締役社長 瀬戸 真一氏 / 上席課長代理 仙石 翔氏
当社は分野別国家戦略の策定前から出資を通じてフュージョンの産業化を支援して参りました。ここ数年で世界のエネルギー情勢は従来とはまるで異なる様相を呈しており、クリーンエネルギーへの移行とエネルギー安全保障の確保をいかに高次元のバランスで達成するかが益々重要な課題となっています。今こそまさに、世界・日本における研究・技術実証の歴史が成果となって実る時だと感じています。Starlight Engineには既に素晴らしいメンバーが沢山集まっており、FASTプロジェクトを力強く推進してきました。今回、Starlight Engineの初の外部資金調達に参画し、心強い投資家の皆様とフュージョンエネルギー実現に向けた挑戦を応援できることを非常に光栄に思います。
株式会社フジクラ
代表取締役社長CEO 岡田 直樹氏
フュージョンエネルギーはカーボンニュートラル社会の実現に向けた次世代のエネルギー源として期待されています。Starlight Engine社が推進するFASTプロジェクトは、2030年代の発電実証を目指す日本初の民間主導の取り組みであり、我が国のフュージョンエネルギー実現において極めて重要なプロジェクトであると考えています。弊社は長年、高温超電導線材の開発を行い、国内外のフュージョンエネルギー炉開発に線材を提供しております。今回の出資を通じて、FASTプロジェクトの推進に貢献し、フュージョンエネルギーの早期実現に向けて取り組んで参ります。
古河電気工業株式会社
代表取締役社長、CEO 森平 英也氏
当社はこれまで、超電導線材等に関する技術を通じてフュージョン分野の発展に貢献してまいりました。
この度、Starlight Engine社が推進するFASTプロジェクトへの参画は、当社グループにとって大変重要な成長機会になると期待しています。
本プロジェクトの推進に積極的に寄与するとともに、同社との共創を通じてフュージョンエネルギーの早期社会実装の実現に貢献してまいります。
株式会社みずほ銀行
大手町法人第一部部長 久保田 信太朗氏
みずほ銀行は、社会課題の解決と成長産業の創出を両立するこの挑戦に、金融の立場から積極的に関わっていきたいと考えています。Starlight Engine社が推進するFASTプロジェクトは、フュージョンエネルギーの実現を通じて、脱炭素、安定供給、エネルギー安全保障、産業競争力強化に挑む大きな一歩です。 本出資を通じて同社の挑戦を力強く支援するとともに、核融合分野に集う多様なパートナーとの共創を広げ、業界全体の発展と新たな産業の未来を切り拓いてまいります。「ともに挑む。ともに実る。」 その思いをかたちにしてまいります。
三菱地所株式会社
新事業創造部長 長谷川 義博氏
株式会社プライムパートナーズ
Co-founder & Managing Partner 堀部 大司氏
日本はフュージョンエネルギー領域において世界屈指の研究開発基盤、複雑な製造・設計を実装する産業基盤を有しています。世界的な開発競争が進む中で、フュージョンエネルギー領域は政府の17の戦略分野の一つに指定されるなど、今後産官学の連携による成長が期待される新産業の一つです。
同社は世界的なフュージョンエネルギー関連スタートアップである京都フュージョニアリングを母体とし、高度な知見とエンジニアリングノウハウを有しており、政府や研究機関と連携し、我が国における商業炉実装の中心的存在となることが期待されます。
本ファンド及び三菱地所グループでは、同社への出資を通じて100社を超える企業が携わるフュージョンエネルギー産業においてのネットワーク構築を進め、新たなエコシステム形成を通じた事業機会の探索を図るとともに、我が国の成長産業創出への貢献を目指してまいります。
株式会社三菱UFJ銀行
常務執行役員 ソリューション本部長 石川 隆一氏
Starlight Engine株式会社は、フュージョンエネルギーの社会実装に向け、技術開発と事業化の両面で大きな可能性を有するスタートアップであると考えています。同社の挑戦は、エネルギーの安定供給や脱炭素化に資するだけでなく、国内製造業を中心とした関連サプライチェーンの維持・強化にもつながる意義ある取り組みです。新たな産業の創出には、スタートアップとサプライヤー企業との中長期的な連携が重要であり、今回の資金調達が、研究開発および事業推進をさらに後押しするものになることを期待しております。
MUFGは、「世界が進むチカラになる。」というパーパスのもと、環境・社会課題の解決に資する取り組みへの支援を通じ、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
■FASTプロジェクトについて
「FAST(Fusion by Advanced Superconducting Tokamak)」は、2030年代のフュージョンエネルギー発電実証を行う民間主導の国内プロジェクトです。重水素(Deuterium)と三重水素(トリチウム:Tritium)による核融合反応(D-T)による燃焼プラズマの生成・維持を行うとともに、エネルギー変換、燃料システムを一体化したフュージョンエネルギー発電システムを実証します。プラズマの閉じ込め方式には、最も多くの研究と実験データがあり、コスト管理と技術リスク管理が可能なトカマク型を採用しています。現在は、基本的な設計である概念設計を完了させ、工学設計、建設準備を進めています。
FASTには当社のほか、日本で有数のフュージョン研究者に加え、京都フュージョニアリングや三井住友銀行、電源開発(J-Power)、日揮、日立製作所、フジクラ、古河電気工業、丸紅、鹿島建設、京セラ、三井物産、三井不動産、三菱商事などの民間企業が参画・賛同しています。さらに、東京大学と当社ほか民間企業による社会連携講座や、東北大学、名古屋大学、京都大学、九州大学、慶應義塾大学とも共同研究を行い、FASTに関わる研究開発を産学連携で推進しています。
■Starlight Engine株式会社について
Starlight Engineは、フュージョンエネルギーの実現に取り組むスタートアップ企業です。「POWERING the FUTURE」をビジョンに掲げ、人類規模・地球規模で未来に必要な力を生み出すことで、人類の可能性を広げ、未来を支える存在となることを目指しています。
京都フュージョニアリングのグループ会社として2025年4月に設立し、2030年代におけるフュージョンエネルギー発電の実証を目指す、民間主導の産学連携プロジェクト「FAST」の推進およびその先の社会実装に取り組んでいます。
Starlight Engineは、次の取り組みにおいて中核的な役割を果たします。
- 「研究」から「社会実装」へ:フュージョンを研究開発にとどめることなく、実際に電力を生み出す発電プラントとして社会実装する
- プラント技術の統合:燃料、燃料サイクル、エネルギー変換、安全・保守技術など、発電プラントに不可欠な技術を統合する
- 日本発の産業創出:産官学連携によるフュージョンプラントの建設を通じてサプライチェーンを確立し、日本発の産業としてグローバルに展開する
会社名:Starlight Engine株式会社(英語表記:Starlight Engine Ltd.)
所在地:
【本社】東京都大田区平和島六丁目1番1号 東京流通センター 物流ビルA棟 AW1-S
【丸の内オフィス】東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル2階 xLINK丸の内新国際
代表者:菊地 清貴
事業内容:フュージョンエネルギープラントの研究・開発・販売等
ウェブサイト:https://sle.energy
※2026年7月15日 17:00追記
本日開催した記者発表会の発表スライドは以下よりご覧いただけます。
https://sle.energy/wp-content/uploads/2026/07/20260715_Starlight-Engine_slides.pdf
